工芸と暮らす
当店スタッフによる工芸品体験記
能作 タンブラー
錫の魅力を堪能する大人気の能作の錫製品はやっぱりすごかった。
先日の敬老の日、祖父にプレゼントしたのがこのタンブラー。
一目見て気に入ってくれてとっても嬉しかったです。
見た目が洗練されているのも魅力ですが、
使えば使うほど「錫」の素材の魅力に気づいていきました。
お酒を毎日飲んでいる祖父に、このカップはお酒の味が変わるんだよ!と言うと
ほんまかー?と言う反応・・・ 当然ですね。
私も能作の「錫」を使った 酒器で飲むまでは信じられませんでした。
本当に口当たりが滑らかになり、 明らかにいつもとは味が違うのです。
錫の抗菌作用と言うのは、実証されていて、それがお酒の味を変えているそうです。
抗菌作用は、お酒を飲む時以外にも発揮されます。
これは、能作の社長さんの講演を聞きに行った時に知ったのですが、
抗菌作用が液体を清潔に保つので、「入れ歯入れ」にも使えるんだそうです。
祖父がコップに入れ歯洗浄液を浸して置いているのをよく見ていたので、
錫の力で手軽に清潔が保てるなんてすごく便利!と衝撃を受けました。
今のところ、祖父はもっぱら焼酎を飲むのに使っていますが、
もう1個プレゼントしても良いかなーなんて考え中です。
錫のもう一つの魅力が熱伝導率。
冷たい飲み物を入れると、その冷たさがカップに伝わります。
手に持つとひんやりとした感覚がとっても幸せ。
「錫」は冷酒・ビールにはもってこいの素材なのです。
逆に熱々の飲み物を入れると、持てないくらいの熱さになるので、注意が必要です。
使い始めればすぐに、他の素材との違いに気がつきますよ。
私の祖父は少しの時間だけ冷凍庫に入れて、カップを冷やしてからお酒を注いでいます。
焼酎のロックに合うと満足げです。
能作の製品の魅力は、やはりその洗練されたデザイン。
シンプルなものもあれば、少しの遊び心があるものもあり、
魅力的なラインナップとなっています。
何より、自分が魅力に感じたのは、このざらりとした肌。
この凸凹が、なんとも工芸品らしさを醸し出していると思いませんか?
高岡銅器の現場で働く職人の手で鋳造し、一つ一つ刻印を入れ
私たちの手元に届いていることが、
このざらりとした鋳物ならではの肌を眺めて、触っているとリアルに感じられるのです。