工芸と暮らす
当店スタッフによる工芸品体験記
鍋が恋しい季節がやって参りました。肌寒くなってくると、こたつで鍋をつつきながら、気の合う同士でお酒なんて飲みたいものですね。
今回ご紹介する三重県の伊賀焼窯元「長谷園」の製品は、昔ながらの土鍋の良さを現代にもしっかりと受け継ぎ、その技術を生かして鍋の新たな可能性を提案しています。
あなたの暮らしをより良くする「伊賀焼の土鍋」をご案内していきたいと思います。
陶器生産に必要な陶土と森(木材)に恵まれた伊賀の地から生み出される伊賀焼。焼くと細かな気泡ができ「呼吸する土」とも呼ばれる蓄熱力が高い伊賀の粗土のおかげで、遠赤外線効果が高められ、食材の芯までじっくり熱を伝えることができます。
また、意外にも日本で取れる陶土で土鍋に必要な「耐火度」を持つのは伊賀の粗土のみだそうです。そんな土のおかげで、伊賀は土鍋の一大産地となったのですね。
一方で江戸時代にはお茶道具として発展も遂げています。窯の中で自然に降りかかる灰が溶けて「自然釉」と呼ばれる景色が生まれることが、偶然から生まれる一期一会の美として、古田織部をはじめとした多くの茶人に好まれました。そんな歴史から、釉薬を使った多様なデザイン表現も伊賀焼製品の一つの魅力となっています。
長谷園の土鍋として有名なのがこの「かまどさん」気軽にご飯が炊ける炊飯土鍋です。白米を炊いてもとっても美味しいですし、炊き込みご飯・鯛めしなども、難しい火加減の調整なしで炊けてしまいます。ぜひ一度体験していただきたい感動ものの美味しさです。
たけのこご飯も美味しくできます。
会社でおめでたいことがあったので、みんなで鯛めしをいただきました。驚くほど美味しくて、次々と「おかわり」の声が飛び交いました!
内容量は約1500mlで4人分程度の鍋料理におすすめの「伊賀土鍋 中」は、皆で囲む鍋の席をより本格的にしてくれます。
水炊き・ちゃんこ・チゲ・みぞれ・しゃぶしゃぶ・・・どんな鍋料理にもお使いいただけます。この冬を伊賀土鍋であったか〜くしませんか?
古くから伝わる技法で仕上げた土鍋。当店では4つの種類を取り扱っております。 色・模様だけでなくさわった時の質感も全く違います。商品紹介のページにたくさんのお写真を用意しておりますので、どれがお好みかじっくりと選んでみてください。
浅い形の京型もあります。こちらは、上記の「伊賀土鍋 中」と比べると約1800mlとたくさんの量が入るので、さらに大人数でお鍋を囲む時におすすめ。
アメ釉と白釉からお選びいただけます。 スタンダードなものに比べて少し洗練された大人っぽい雰囲気がある土鍋です。
鍋を伊賀土鍋に決めたら、それに関する付属品も伊賀焼で揃えたくなってきます。鍋を美味しくいただくための六品をご紹介します。
鍋を取り分けてから、口に運ぶためのレンゲです。小皿がついていますので、汁を受け止めてくれます。
鍋をすくって取り分けるための大きなレンゲ。台がついていますので、置き場所に困りません。
殻や骨を入れるためのものです。アク取ってためておく用途にも使えます。
鍋を取り分けるための取鉢です。すっきりとシンプルな形です。鍋以外のお料理の器にも気軽に使えそうですね。
鍋のダシを注ぎ足すためのものです。
タレや生姜・ネギ・大根おろしなど、薬味を入れておくためのお皿です。日常のお漬物皿や、小物入れにも使えそうな汎用性の高い形です。
最後にこんな一品も。鍋の蓋を立て掛けておけることに加え、蓋・おたま・しゃもじなどについた水滴を受け止めます。いつも置き場所に困る蓋・おたまの場所が決まってストレスフリーな食卓に。
鍋は食べるだけでなく、仲間と一緒にワイワイと作るのも楽しみの一つですよね。
家族と、友達と過ごすかけがえのない時間を、「伊賀土鍋」で演出してみてはいかがでしょうか。