工芸と暮らす
当店スタッフによる工芸品体験記
皆さんのおうちでは茶托を使っていますか? そして皆さんはどんな時に茶托を使うでしょうか?
日常生活で常に茶托を使っている方は少ないかもしれません。
ですが例えば、 お客様をおもてなしする時や、 お見合いや商談をする時など、 とても大事な場面でお茶をいただくために 欠かせないアイテムが茶托なのです。
茶托を使うということには、床を濡らさないように・テーブルが熱くならないように お茶が溢れて服が汚れないように、近くの書類が濡れないように・・・
いろいろな相手への気遣いが詰まっています。 さりげなく、「おもてなし」を形にするアイテムと言えるでしょう。
茶托の素材には木製・陶器製・金属製といった様々な種類があります。 この度ご紹介する4つの茶托は最も一般的な木製の茶托で、伝統工芸「山中漆器」のものです。
木製の良さはその軽さと丈夫さです。落としても割れないので、どんな時にも使いやすくて安心です。
そして何より、今回ご紹介する4つの茶托は「デザイン」がとても魅力的です。
茶托といえば、なんとなく格式張った古めかしいイメージを持つかもしれませんが、 上質で落ち着きがありながら、現代にマッチする見た目が、 あなたの茶托へのイメージを変えるかもしれません。
高級感No.1 つるりとした黒色がいつ見ても美しく、良い気分になります。 漆黒の漆があなたの暮らしに上質を与えます。
「ダルマ型」の茶托とは、円形で真ん中に 湯呑の底に合わせた窪みがついた、最もスタンダードな茶托の形です。
溜塗という技法を使いしっかりと漆でコーティングされているので、 強度も良く、長くあなたの生活に寄り添ってくれるでしょう。
明るい色の陶器のお湯呑をのせれば、カジュアルな雰囲気に。一方で格式のある場にも合わせやすい形と色ですので、いざというときにお家にあると安心です。
爽やかさNo.1 白木塗の茶托は「夏の茶托」としておすすめです。
木の本来持つ美しい木目と肌の色を生かしたそのナチュラルな雰囲気に癒されます。
どちらかというと茶托は落ち着いた暗い色のものが多く、明るい木地の色を生かした茶托はとても珍しいものです。
この茶托は肌触りもとても良いので、ぜひ一度触れてみていただきたいです。
渋さNo.1 重厚で存在感のある男性的な茶托。
あえてラフに削ったような渦巻き模様が、独特の風合いを出しています。素材は高級木材の「栃」で頑丈です。 栃の木は綺麗な木目が特徴で、栃の一枚板の机はその風合いがとても人気です。そんな素材が茶托になっているなんて贅沢だと思いませんか。持った時も他の3つと比べてずっしりと感じます。
無骨で、不器用で、でも温かい。そんなイメージのあの人へ、プレゼントはいかがでしょうか。
KEURA[ケウラ]という名前には「美しい、気品のある」といった意味が込められています。本来、茶托といえば湯呑の底に合わせた溝がついているものですが、 見ての通りフラットな形状なので、どんな形のお湯呑にも合わせることができます。
陶器のお湯呑だけでなく、現代的なカップ・コップにも合いそうです。
茶托としてはもちろん、お皿としても使用できます。懐紙を引いて上生菓子を載せてお出しすれば風情がありますね。 お菓子の銘は秋らしく「菊餅」です。
底が広く安定しているので意外にも食べやすいですよ。
ここまで紹介してきた茶托の中でお気に召すものはありましたでしょうか?
当店が自信を持っておすすめする「山中漆器」の茶托の中から お気に入りを見つけてくださると嬉しいです。